青空

北海道でオフロードバイクのブログ

乗っていた特急北斗で人身事故

先週函館から札幌に向かう特急列車に乗った時の事だ
途中の伊達紋別駅に入る寸前(ほとんど入っていた?)で列車が止まった
キキーッと止まった訳では無い、最後にガクンと止まっただけなのだが
通常とは感じが違っていたので車内は少しざわついた。
1分もしない内に車内アナウンスが流れた。
「ただいまの急停車は当列車人身事故の為の急停車です」
ナヌッ?
自分は先頭車両の前から3列目位に座っていた
保線区みたいな人たちがランタンを持ってわらわらと2両目以降に集まって来ている
次にオレンジ色の救急隊員たちだ、その後に警察が来た
車内もバタバタしている。
運転席と客席を隔てるドアを車掌さんが開けたままにしている。運転席の計器が見える。
車両無線が聴こえてくる、近くにいる客はずっと無線に耳を傾けていた。
止まってすぐに客室乗務員(女性の車内販売員)が「お怪我はありませんか?」と廻ってきて
しばらくすると その人たちが販売ワゴンを押して帰って来た、通常の販売の時はあんまり
売れていなかったんだけど今回は売れてる、みんないつまでかかるかわかんないと思ったんだろう。
家にメールを打った、事故の事を話すと驚いていた。何回か通信を繰り返すと携帯の電池が無くなってきた
さっきまで見ていたワンセグ録画のせいだ、こんな事起こると思わないもんな。
いざという時の為に「もう通信はしない」と打ってメールはやめた。
さてこれからどうなっちゃうんだろう?先頭車両ではヒステリックに騒ぎ立てる人は現れなかった
他の車両は分からないけれど。
JRの男の人が車両を廻って乗客の行き先を聞いて廻っている、札幌で別便に乗り継ぐ人の
行く先と人数を調べている、自分の所にも来た。
行く先は言ったが もし今この列車が動き出したとしても、乗り継ぎの最終特急に間に合わないのは
ハッキリしていた。
時刻表の本を持っているのでそれをずっと見ていた、「列車が遅れた場合」の所に
特急・急行列車が、到着時刻より2時間以上遅れた場合は、特急・急行料金の全額をお返しします。
との文があった、もうすぐ2時間になる。
こりゃ払い戻し金で深夜サウナかネットカフェだな と思ってたところでアナウンスが入った。
「現場検証が終了したので発車します。1時間50分遅れ(たしかこの位)で札幌に到着の予定です」
「札幌から旭川方面・帯広方面・小樽方面に乗り継ぎのお客様はどこどこ」と乗り継ぎ列車が告げられて
ゆく。
俺の行く旭川方向は
「目的地方向の途中駅止まりの普通列車最終便にお乗りください」
「そこで降りたら駅員に尋ねてください」ときた。
それからどうなるんだ?その駅から目的地までは何十キロもあるぞ?それ以上アナウンスは無かった。
動き出した
東室蘭駅だ、乗車客が結構いる みんな並んで2時間ホームで待ってたんだな ご苦労さん
又走り出す、なんかいつもよりスピードが出ている、チョット恐いな
札幌に着いた、やっぱり1時間50分位の遅れだ。
すぐに乗り継ぎホームに走る、地上に出てみると混雑している、最終はそもそも込んでるのかな
座席は空いてない、ここに来て立ちんぼはつらい。
発車時刻になっても動かない、後続のスーパー北斗21号の到着を待つという。
疲れる・・
みんな乗り込んで発車する、「あ~本当に大丈夫かなあ、札幌で降りちゃった方が良かったかなあ」
不安だった、発車してから情報はなにも入ってこない。通常ののアナウンスがされるだけだ。
忘れて無いべなJR!
駅に着いた、改札口の横の窓口に行列が出来ている、20人位いるな。
窓口のJR職員に聞いた
俺 「特急料金の払い戻しにはならないのかい?」
JR「遅れは2時間以内だったのでなりません」
俺 「札幌に着いた時の遅れは1時間50分位だったよ、でも乗り継ぎで後続を30分も待ったんだぞ?
   それは関係無いって言うの?」
JR「はい」
俺 「なんだそれ」
JR「すみません」
俺の後ろに並んでる人もいたので それでやめた。
この駅から目的地までの普通料金のみが払い戻された、特急券を買っていたのに何でそうなるんだ?その分は?
その駅のJRオヤジが行き先別に客を固め始めた、ここからタクシーで送ると言うのだ。
時間は午前2時近い、みんな疲れてイライラしている。
俺ともう一人のおやじが同じ目的地だった。
雨のタクシー乗り場で、おやじがJRのオヤジに噛み付き始めた
おやじ「トンシャ(タクシー)出すなら札幌から出せ、特急切符買ってあるのに何でギューギュー詰めの普通で
    立って ここまで来なきゃならないんだ?こっちは時間が無いんだ!」
JRオヤジ「本社の規則でこうなっているので私ではどうにも出来ません」
おやじ「おまえじゃだめだ、本社の番号教えろ」
JRオヤジ「お客様相談室を教えます」
俺「・・・なんだそりゃ。」
おやじ「タクシーでどこまで行けるのよ!」
JRオヤジ「本来は目的地の駅までとなっています」
おやじ「本来はってなによ、本当はどうなのよ」
JRオヤジ「いいです、お任せしますよ」
二人で乗り込んだ、JRオヤジがタクシーの運ちゃんに名刺を渡した、それで請求がJRに廻るようだ。
興奮収まらないおやじと車内で雑談しながら 家に着いたのは午前2時30分だった、疲れた。
 
今回の事故の詳しい状況は分からないんだが色々と。
・夜の8時過ぎと暗かった。
伊達紋別は停車駅、スピードはすでに相当落ちていた。
・自分が乗っていた先頭車両が駅のホームの手前端に止まった、列車全体はホームには入っていない。
・停車して事故処理の人たちがたぶん2両目か3両目に集まっていた。
・急停車では無かった(車輪が「キーッ」と鳴らなかった)
・多分ホームからの飛び降りでは無いだろう、ホーム手前線路上にいて運転手は轢く瞬間に気づいた、
 見えなかったのか、ホームの寸前だったので他の操作にしか意識がいっていなかったのか。
 JR車両のヘッドライトは暗すぎる、あの程度の明るさであのスピードを出すなんて。
 なにかあっても運転手が対応できるわけが無い、自動車なら酔っ払いが道路に寝転んでるのを轢いて
 しまったら運転手の責任になって捕まるけど、JRはそんな話聞いたことが無い。
 そこら辺の自分の責任に直結しない守られ具合があるからいつまで経っても今回のような事故に遭って
 しまうんだ。
・2時間ぎりぎりで発車させたのはJRが払い戻しをしたく無かったからだろう。
・素早く車内販売が始まったのはビックリした。
・運転席開けっ放しの無人状態はどうなの?パニクッてるな。
・事故時と同じ運転手で又走り出したのかなあ、大丈夫か?精神状態。
・線路なんて入ろうとすれば簡単に入れるし、不可抗力と言うJRオヤジの言い分も全ては否定できない。
 だけど事故後の対応は腹が立つ事が多かった、JRは自分たちの決まり・常識でその場を進めるだけで
 乗客たちの「この後どうなっちゃうの?」と言う不安に対しては何も手当てしなかった。
 自分たちにはよくある事だろうが こんな事に巻き込まれる奴そうそういないんだからな。
・「うるさいな、送ってやるから文句言うな。早くしろ。いい迷惑だ。」口では言わないが態度に見えていた。
・JRって何かあるとこんなにオオゴトになっちゃうんだなって事、やっぱりバイクっていいよ。
・先頭車両に座っていたのに轢いた事にまるで気づかなかった、音も振動も無かった。列車事故ってこうなんだ。
以上